「通院の日に仕事が入っていたら、どうしよう」。妊活で検査や治療を考えると、受診のことに加えて、仕事の予定も気になりますよね。
夫側にも、自分の受診や、二人で相談して付き添うために、勤務時間を調整したい場面があると思います。職場にどこまで話せばよいか、迷うこともありそうです。
この記事では、厚生労働省の資料をもとに、夫側で確認しておきたいことをまとめます。受診・検査の全体の流れは、夫も知っておきたい、妊活の受診・検査の流れに整理しています。
通院の予定は、いつ決まるかも確認しておく
厚生労働省のハンドブックでは、通院日数は医師の判断や体調などによって変わること、排卵の周期に合わせるため、前もって治療の予定を決めにくい場合があることが説明されています。男性にも、女性の周期に合わせた通院や治療への参加が求められる場合があります。同省・両立サポートハンドブック(PDF・6ページ)
先の予定がまだ決まっていないなら、分かっている日程と、これから決まる日程を分けておくと、職場に相談する内容を整理しやすくなりそうです。
受診先には、たとえば次のことを聞いておけます。
- 次の通院日は、いつごろ決まりますか。直前に変更になる可能性はありますか
- 夫の受診や参加が必要な日はありますか。何時ごろまで予定を空けておくとよいですか
- 仕事と重なる場合は、どこへ、いつまでに相談すればよいですか
日程を動かせるかどうかは、受診先に相談してください。仕事の都合も伝えたうえで、検査や治療に必要な予定を確認していきましょう。
自分の職場で使える制度を調べる
厚生労働省は、両立を支える制度の例として、半日・時間単位の年次有給休暇、時差出勤、フレックスタイム制などを紹介しています。まずは就業規則や社内の案内を見て、通院に使える制度があるか、人事労務の担当者などに確認してみてください。同省・職場づくりのためのマニュアル(PDF)
制度の有無や利用条件は、勤務先によって異なります。確認するときは、次の点を手元に置いておくとよさそうです。
- 自分の検査・治療と、配偶者の通院への付き添いは、それぞれ対象になるか
- どの単位で休めるか。有給・無給の扱いはどうなるか
- 誰に、いつまでに申請するか。直前に日程が決まった場合の連絡方法や、必要な書類は何か
自分の受診と付き添いで、同じ制度が使えるとは限りません。夫側の予定として何を調整したいのかを伝え、条件を確かめておきたいところです。
職場には、伝える相手と範囲を相談する
事情を話したほうが相談しやすそうでも、家族のことをどこまで伝えるかは悩みますよね。
厚生労働省のハンドブックでも、不妊治療はプライバシーに関わる情報として、本人の意思に反して職場全体に広がらないよう配慮することが示されています。同省・職場での配慮のポイント(PDF・7〜9ページ)
相談する前に、誰に伝えるか、ほかの人へどこまで共有してよいかを考えておけるとよいと思います。妻に関わる情報は、自分の判断で伝えず、本人の希望を確かめておきたいです。
自分の通院について、まず制度や相談先を確認したい場合は、こんな言い方もできます。
「通院のため、勤務時間の調整を相談したいです。利用できる制度と申請方法を教えていただけますか。事情をどなたまで共有する必要があるかも、確認させてください」
これは相談を始めるための一例です。制度の申請に必要な説明や書類は、担当者に確認してください。仕事の引き継ぎを相談するときも、勤務への影響と、家族の詳しい事情をどう伝えるかを分けて考えておけるとよさそうです。
不妊治療連絡カードという相談の手段もある
不妊治療を受ける人が、治療や検査に必要な配慮を職場へ伝えるために、厚生労働省の「不妊治療連絡カード」を活用する方法もあります。主治医等が記載する証明書として、勤務先の制度の利用を申請するときなどに使う、任意の様式です。同省・不妊治療連絡カードの案内(PDF)
使いたい場合は、職場にカードの扱いや申請方法を確認し、主治医等に相談してください。勤務日や勤務時間、調整したいことを伝えるときの手段になります。
カードを使う場合も、利用できる制度と条件の確認は必要です。伝える相手や情報の共有範囲についても、人事労務の担当者と認識を合わせておきましょう。
二人の予定と、夫側で引き受けることを話す
付き添いについては、医療機関から夫の参加を求められている日と、二人の希望で一緒に行く日を確かめながら、妻の希望も聞いて決めたいです。
二人で予定を確認するときは、こんな短いメモがあると話しやすいかもしれません。
- 決まっている通院日と、次に予定が分かる時期
- 夫が受診・参加する日と、自分の職場で調整すること
- 移動や、帰宅後の食事・家事など、夫側で引き受けること
このメモは、二人で相談するためのものです。職場に共有する内容は、必要な範囲を別に確認してください。
毎回一緒に行くことが難しいときも、仕事の調整や家のことなど、自分から相談できることはありそうです。「次の通院に向けて、何を引き受けようか」と、具体的に聞いてみるところから始めてもよいと思います。
まずは、自分の職場の相談先と、通院に使えそうな制度を一つ確認するところから。まだ分からない予定は、そのことも含めて相談していきましょう。
検査・治療については一般情報を紹介しています。個別の日程は受診先へ、休暇・勤務制度の利用条件は勤務先へ確認してください。参考資料は2026年10月8日に確認しました。

